私は定年後の第二の人生を自己実現の時代と捉え、CGBS ホームページの「CGBS のレポート一覧」で、「人生80 年代の生涯生活設計」をテーマに、現役時代のできるだけ早いうちから定年後の自己実現(自分らしく生きがいを持って毎日を過ごすこと)のための取り組みを提唱しています。
このレポート作成の参考に、日々読売新聞をはじめ、いろいろな情報に注意深く接しています。その中で、2007 年11 月10 日(土)に読んだ「デイリーブレッド」という小雑誌の「よい人生」というトピックが目に留まりました。
「デイリーブレッド」という小雑誌は、一日一トピックスタイルに編集された小誌で、聖書から一日一つの言葉(例:新約聖書ヨハネによる福音書10 章1〜4 節から「あなたを知っている」など)をトピックとして選び、それについてとても分かりやすく解説しています。
私は今年の夏、親しい友人からプレゼントされて初めてこの本のことを知りました。デイリーですから毎日きちんと目を通すべきでしょうが、日記と同じでしばしばお休みになりがちです。それでもどうにか4ヶ月継続しています。
このデイリーブレッド2007 年11 月10 日(土)のトピック「よい人生」を読んだ時、私が提唱している第二の人生を「自分らしく生きがいを持って毎日を過ごす」ことは、この「よい人生」を目指すことではないかと強く感じました。もちろん私は信徒ではありませんので、宗教的な理解ではなく、このトピックの全文に書かれてある内容を中心にご紹介します。あとは、読者の皆様一人一人が、自分の「よい人生」を考えていただき、豊かな自己実現を考える参考にしていただきたいと思います。
・・・ヒューストンの高速道路を走っていると、向こうの方に「よい人生!」と大きな文字で書かれた看板がありました。早く近づいて何の広告なのか知りたいと思っていたら、それは湖畔に建てられた高級住宅の広告でした。私は、両親とともに忙しくてかまってもらえない寂しい子どもや、家庭内別居のような不幸な夫婦がその家に住んだらどうなるのだろうと思いました。
そして、ルカの福音書12 章で、「先生。私と遺産を分けるように私の兄弟に話してください。」(ルカ12:13)とイエスに頼んだ男のことを思い出しました。このようなことをイエスに頼むのは筋違いでした。イエスはこう返答し警告されました。「どんな貪欲にも注意して、よく警戒しなさい。なぜなら、いくら豊かな人でもその人のいのちは財産にあるのではないからです。」(15 節)そして、非常に裕福でも神の視点から見れば愚かだった男の話をされました。彼が愚かだと言われたのは、物質的に豊かだったからではありません。神に対して富んでいなかったからです。
裕福になればなるほど安心や喜び、満足感を得ることができる、という幻想から早々に脱却するのが賢明な生き方です。そうすれば、探し求める平安や喜びを見つける道に、近づくことができるでしょう。本当の「よい人生」を与えることができるお方は、イエスだけです。・・・
(Joe Stowell / デイリーブレッド日本語版より原文のまま引用)
デイリーブレッド英語版の同じトピック(The Good Life)から最後の一節をご紹介します。私はこの英語の一節の中で「the true "good life"」という言葉に接して目の鱗が取れた思いでした。
The sooner we get over the illusion that more stuff means more peace, happiness, and self-fulfillment, the better off we will be. And then the more able we will be to find the longed-for peace and happiness - the true "good life" - that only Jesus can provide.
文中の一部は信徒の方でなければ理解しがたいかもしれませんが、よい人生は物質的な裕福さではなく、心の豊かさの中にあるのではないでしょうか。定年後の自己実現を計画される際の参考になれば幸いです。
<デイリーブレッドについて>
「デイリーブレッド」は、RBC ミニストリーズより聖書を学ぶ人々を対象に1956 年初版を発行し、その後多くの
言語に翻訳され、世界中で一千万人以上の方々に愛読されています。
※ RBC Ministries Headquarters: Grand Rapids, MI 49555-0001, USA